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この記事では、2021年「2歳馬戦の振り返り」について記載しています。
夏競馬が終わり、現在は秋競馬が開催されています。夏競馬では各競馬場の2歳王者が誕生しました。これから秋や冬に向けて力をさらにつけいくその一方で、東西の素質馬も次々と勝ち上がり、秋から冬の2歳王者を決める戦いに向けて、準備を始めています。
今後必要になりそうな情報や実績等について紹介させていただきます。
皆さまの予想の参考になれば幸いです。
2歳馬戦の振り返り_夏競馬2021:牡馬編
まずは牡馬編です。
牡馬は好みなどはあるものの、レース内容からも割と意見が割れにくいのではないでしょうか。さっそく振り返ってみましょう。
ジオグリフ
東京のデビュー戦に続き、2戦目の札幌2歳Sを完勝しました。
コース変わりはなんそのと言わんばかりに最後は突き抜けましたが、全体のラップや時計自体は昨年に比べると見劣ります。それもそのはずで、昨年はソダシが走り、勝ち馬となっただけでなく、レコード勝ちというおまけつきでした。
レースはスタート後は最後方からの競馬になりました。それでも難なく前に取りつき、そのままノーステッキで突き抜けました。デビュー前には息遣いを不安視されていましたが、これまでのパフォーマンスを見る限り、走りに不安やその影響は感じません。
また、初戦は東京で上がり3ハロン33秒3の脚を使っており、この数字からもポテンシャルの高さは間違いないといえそうです。ただ、ゲートなどで改善すべき部分もありますが、この先はホープフルステークスが目標になりそうです。父である新種牡馬のドレフォンの可能性もこの馬の活躍で左右されそうです。
セリフォス
中京のデビュー戦から新潟2歳Sを連勝しました。
父であるダイワメジャーの血統を濃く受け継ぎ、この産駒らしいパワー型のマイラーです。新潟2歳Sではあまり時計がでないことが多いですが、セリフォスが勝ったときの時計は1分33秒台でした。これは6年ぶりの数字です。道中は先行~中団に位置し、最後の上がり3ハロンは32秒8をマークしました。スピードだけでなく、スピードを維持する持続力も備わっているため、朝日杯フューチュリティステークスが当面の目標となりそうです。
アライバル
デビュー戦はあいにくの雨模様で稍重でのレースでしたが、この状態にものともしませんでした。
続く、新潟2歳Sはセリフォスには後れをとったものの、2着と好走しました。合図や追ってから少しもたつきところがあったので、エンジンがかかりにくい印象を持ちましたが、エンジンがかかってからの脚力は重賞を勝てるような光るものがありました。1600mは短いようにも感じたので、距離は長い方がいいかもしれませんので、ホープフルステークスが今後の目標になりそうです。
キラーアビリティ
初戦は5着とパッとしない成績でしたが、2戦目でその内容は一変しました。父であるディープインパクトを思い起こさせるような走りで7馬身差で圧勝しました。この時のタイムは同日の古馬2勝クラスを上回っており、ラスト1ハロン10秒8の加速ラップについても強烈な印象を残しました。
レッドベルアーム
初戦でキラーアビリティを破り、1着になりました。レッドベルアームが勝利した初戦は、宝塚記念の当日に組まれている芝1800mのメイクデビュー戦でした。このレースは出世レースとされており、先にはダノンプレミアム、ダノンザキッドといったG1馬が勝ち馬になっているだけでなく、過去4年だけで出走馬から6頭の重賞馬がでています。ジンクス的な感じもありますが、実力的には重賞級と思われますので、今後も期待していい1頭でしょう。
イクイノックス
キタサンブラックの仔で、芝1800mデビュー戦を見事に勝ち切りました。
レースは父親を思わせるような先行位置でのレースでした。レースは向かい風という条件でしたが、ノーステッキで6馬身差をつけて完勝しました。ノーステッキながら最後の上り3ハロンもメンバー最速ということもあり、父親譲りの成長力も考えると伸びしろは大きいと思われます。
フィデル
芝1800mのメイクデビューで勝っています。
先行位置で進めたレースでしたが、3コーナーあたりから進出し始めました。最終コーナーではもう先頭に立っており、この状態でもまだ追っておらず、手ごたえが十分でした。直線での追い出しの合図に素早く応えて、先頭を抜き切りそのまま突き抜けました。父はハーツクライであるため、今後も成長分を考えると今後も十分期待できそう1頭です。
コマンドライン
初戦は単勝1.1倍に推されるほどの人気ぶりで、レースではその人気に応え、3馬身差をつけて圧勝しました。
2戦目はサウジアラビアロイヤルカップに出走し、ここでも1番人気に推されました。小頭数であるにも関わらず、実力馬がそろっている中でのレースになりました。坂を上がったところで先頭に立つと後続の追撃を振り切り勝ち馬となりました。決して楽なレースではなかったと思いますが、距離はもう少しあっても対応できそうだと思います。
ドーブネ
ウマ娘を経営する藤田オーナーの所有馬です。千葉サラブレッドセールの歴代最高落札(4億7千万)されたのは記憶に新しいでしょう。
札幌の最終週にデビュー勝ちをきっちり決めたあと、10月の中京競馬場で行われる、ききょうSに出走しました。スタートとは先頭に立ち、そのまま最終コーナーも先頭で駆け抜けました。直線の坂から追い出し始めましたが、合図に素早く反応して差を広げました。そのあとも影を踏ませることなく、最後は余裕たっぷりで駆け抜けました。話題性が豊富な1頭ですが、実力でも話題にあがりそうな能力を秘めていると感じます。
2歳馬戦の振り返り_夏競馬2021:牝馬編
続いて牝馬編です。
牝馬は牡馬と違い、かなり実力が拮抗しているように感じます。今後のレース次第で頭角を表す牝馬もいると思いますが、現状を振り返りましょう。
ナムラクレア
新馬戦は3着と初勝利を飾れませんでしたが、格上挑戦となったフェニックス賞で初勝利となりました。
続く、小倉2歳Sは中団位置でレースを進め、最後の直線では豪快に差し切り、2馬身差をつけて圧勝しました。勝ちタイムも1分7秒9という、レースレコードタイのおまけつきでした。
今後は距離延長を克服できるかが焦点になりそうですが、次走ほファンタジーSを予定しており、レース後の馬体状態によっては、阪神ジュベナイルフィリーズに進むことが予想されます。
ルージュスティリア
新潟芝1800mが初陣で、初勝利を飾りました。
デビュー戦の内容は非常に強い内容でした。スタート後は中団につけて、他馬とは明らかな手応えの違いで、最後の直線に入ったあと早々に先頭にたちました。上がり3ハロン32秒7の末脚で駆け抜けました。キャリアはまだ1戦しかありませんが、今後期待できる1頭になりそうです。
ステルナティーア
新馬戦から高い能力を見せつけられました。
スタート後は中段に構え、迎えた直線で他馬がしっかり追われている中、残り400m 付近でも馬なりで進んでいました。その後追い出されると、その合図に鋭く反応しで後続に3馬身の差をつけ圧勝しました。
続くサウジアラビアRCでは、牡馬の注目馬でも挙げたコマンドラインたちとの1戦でした。2着で敗れはしましたが、高い能力は十分証明できた内容だったと感じます。
ラブリイユアアイズ
札幌での新馬戦と続くクローバー賞を連勝しました。
初陣の芝1200mデビュー戦は勝ちましたが、勝ちタイムは1分9秒6と平凡的な数字でした。しかし、クローバー賞では札幌1500mの2歳コースレコードタイをマーク。レース中盤で先頭に立つと後続を振り切り、駆け抜けました。勝ちタイムは1分29秒1でした。レース間隔は2ヶ月でしたが、成長力を感じさせるには十分な内容でしょう。次走は京王杯を予定して、その後は阪神ジュベナイルフィリーズに進むと思われます。
スリーパーダ
1番人気に推された新馬戦は、見事に応え勝ち馬となりました。
その後は小倉2歳Sに進みますが、スタート直後に挟まれ、直線では荒れた馬場を走りながらの2着でした。負けて強しと言える内容だったと思いますので、広いコースでなら持ち味がさらにいきる1頭と言えそうです。
ナムラリコリス
新馬戦は8番人気ながら2着と好走し、続く未勝利戦で勝利してオープン入りを果たしました。
その後は、函館2歳Sに出走して晴れて重賞馬となりました。スタート後は逃げ馬を見る先行位置で控え、最後コーナーから徐々に追い出しを開始しました。しぶとく脚を伸ばし続け、後続を振り切りました。今後はファンタジーSに出走予定ですが、距離延長を克服できれば今後も面白い存在になりそうです。
2歳馬戦の振り返り_夏競馬2021:まとめ
毎年そうですが、年末の大舞台から来春のクラシックに向けて、どの馬の成長度も非常に気になるところですね。
もちろん、ここでご紹介した馬以外からも注目馬や有力馬が出てくることも十分考えられます。
いずれにしても、非常に楽しみであることには変わりありませんね!皆さんもよろしければ日々のレースを注目してみてください。